もしかして

ヤキモチ妬いてるんじゃないのか?」
聞いたとたん、口に含んだ炭酸水をソニックは思いきり噴出した。
傍にいたシルバーから、 きったねえええええ!! と声があがる。
「だ!だれがヤキモチなんか妬くんだよ!!!」
半分ほどしか残っていない、グラスの中のジュースを、ソニックは一気に飲み干した。
「いや、さっきから見てるとさ、なんか面白くないような顔してるからさ」
先日、シルバーは街中で、エミーが見知らぬ男の子と一緒に歩いているのを見たと言う。
それはそれは仲睦まじくしていたようで、エミーにしては珍しかったな という話をしていたのだ。
顔になんか出しちゃいない。なんとなく面白くないなんていうような感覚なんて。
自分から離れてくれれば、結構じゃないか。
何を今更。

「いいのか?」
「何が」
ズズーッ とグラスの下の方に溜まったジュースを…残ってもいないのに吸ってみた。
液体の無いグラスには、所在無さげな氷の塊だけが、カランと音を立てる。
「エミーだよ」
「だから!何が!」
「とられちまうぞ?」
「知るかよ」
「………無理してんじゃないの?」
「Shut up! Watch your tougue!!」 ※  
面白くない面白くない面白くない!
シルバーに指摘されるのは、尚更だ!






※(だまれ!言葉に気をつけろ!)