それでも僕は

君を許すつもりは無い!」
シャドウの手のひらから、力の塊が矢となって襲い掛かる。
慣れたような動きで、それを次々とかわしていくソニックの姿を、忌々しげに睨み付けては、シャドウは地面を蹴った。
一気に間合いを詰めると、勢いよく拳を繰り出す。
ソニックの頬にそれが突き刺さる瞬間に、拳を捕まれた。図らずも、力比べをしているような体勢になって、両者とも両の手に思い切り力を込める。
「だから!! sorry!!って! 謝ってるじゃないか!!  …………っ……………くくくくくく…………!」
ソニックはシャドウの顔を直視できないでいた。笑いがこみ上げてくるのを必死で抑えて目線をあわせまいと下を向く。
その仕草を見て、シャドウの頭に血が昇る。
「貴様がこんな悪戯をするとは!! 恥ずかしくないのか!!!」
早く落とせばいいのはわかってはいるのだが、一発殴らなければ気が治まらない。奴の目の前で熟睡するのは、今後絶対にしないと心に決めた。

テーブルには、どこから借りてきたのか、女物の化粧道具一式が並んでいた。