雪景

今日も 白い雪 が降る。


絶え間なく降り積もるそれを踏みしめて…歩き続ける。


過去では。
雪というものが降るのだと、
空気中の水分が集まって雨となり、地上に降り注ぎ。低い気温でそれが結晶と化して…雪というものになるのだと
どこかの知識で聞いた気がする。 過去では…。
本当の雪が降るのだと………。


今日も 白い雪 が降る。


災厄の力は、この星の環境を狂わせた。
水は干上がり、大地は焼かれ、空には…暗雲が立ち込める。
焼かれた大地からは 絶えず煙と

灰が舞い上がる


それでも時折、雨は降る。

空気中の灰と汚れと 大地の焼かれた臭いとが混在する 黒い雨


手を……差し伸べる。

手には  白い  灰 が降る


誰かが呼び始めた。空から降り注ぐ灰を 雪 だと…


『今日も白い雪が降るよ。家へお入り。』


しんしんと積もる 雪 は地面を白く埋めてゆく。

全ての大地は 灰と化すのか その前に
全ての生命が 灰と化すのか……。



今日も 白い雪 が降る


この世の終わりと共に…
        俺達は生きている






















未来に降る雪は灰なんじゃないのかというお話からできた。
シルバーは辛い思いを沢山沢山しているんだと思う。
でも、明るく笑うのは、自分が暗い顔をすれば、周りの人間達の絶望を上塗りするから。それは出来ない。
全てを守れるように 強く 強くなりたいといつも思う。
それでも時折、取りこぼした命を思い出しては、彼は人知れず泣くのです。


私の中では、そんなシルバー。